北埜関検問所

徒然なるままに

A-2ジャケットとサイドポケットと私

どうも。私です。

突然ですが、皆さんはフライトジャケットというものをご存知でしょうか。そうです、軍で航空関連の任務に従事する兵が着るジャケットです。中でも有名なものとして、アメリカ陸軍のA-2フライトジャケットというものがあります。私はこれのレプリカを愛用しているのですが、これが優秀なのです。

A-2は夏用とされています。しかし私の所有しているレプリカはなかなかどうして暖かい。私が小柄でややオーバーサイズなのも相まって(今日ではA-2はジャストサイズをぴっちり目に着こなすのがイカすというのは最近知ったことです。少し衝撃的でした)少しなら厚着も効き、チョークを引かないとキャブレター式のエンジンが始動しないような寒さでも凍えることはありません。そしてポケットが多い。手帳やライディンググローブくらいなら余裕で呑み込む内ポケット、カバンに収めずとも落とし物のリスクを大きく下げてくれる上向きポケット。そして手が凍えずに済むサイドポケット…ん?サイドポケット?

両脇のドットボタン式のフラップがついたポケットにはハンドウォーマーが付けられていない。その理由は、ポケットに手を突っ込むことは、軍人の仕種として不適当であった為である。

WikipediaA-2フライトジャケット」より引用)

ja.wikipedia.org

orz…私は軍人として不適当な仕種をしていたというのか(そもそも軍人ではない)

そうです。私のA-2はレプリカゆえ、使いやすさを重視してかサイドポケットがついているんですね。これにショックを受けた私は、なるべくサイドポケットを使わないことを試みました。幸いなことにA-2としてのデザインを崩さないためか、サイドポケットは外見上意識するようなものではありません。あとは私がサイドポケットを使わなければよいのです。

無理でした。まあそうですよね

人間というのは怠惰な生き物です。寒い冬の日、着ている服に手を突っ込むのに最適なポケットがあれば、そこに手を突っ込んでしまうのです。小学生の頃、いかに転ぶと危ないからとポケットから手を出すよう言われても先生の目を盗んでポケットに手を突っ込んだあの頃と同じです。ましてや今はうるさく言う先生も同級生もいません。完全に自らのこだわりでしかない今、私にはそれを貫き通すだけの何かはありませんでした。寒いもんは寒い。

 

結論: 付けないで正解

地上でせいぜい時速数十キロの世界に生きる私ですらポケットに手を突っ込んでしまうのです。寒い寒い空をその何百倍ものスピードで駆ける航空兵の中に、ポケットに手を突っ込んでしまう者が出てこないはずがありません(事実、A-2を着てズボンのポケットに手を突っ込んでいる写真が沢山ある)。そういった意味では、A-2にないサイドポケットは軍用品としての機能を追求した結果であり、機能美と言えるのかもしれません。私はたぶんこれからも手を突っ込み続けます。